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2023年7月

2023年7月28日 (金)

夏の不眠症対策

栄養士●吉田理江


 夏になると寝付きが悪い、夜中に何度も目が覚めるなど不眠のお悩みはありませんか? 夏に不眠になる原因は、室温と外気温の温度差により自律神経が乱れ、入眠に必要な体温低下も妨げられるからです。今回は、夏の不眠症対策をご紹介します。
【1】GABAを含む食べ物を取りましょう
 自律神経には体を活発に動かすときに働く交感神経と、体を休めるときに働く副交感神経の2種類があります。発芽玄米、納豆などの発酵食品に含まれるガンマアミノ酪酸(GABA=ギャバ)には、神経の高ぶりを抑え、副交感神経を優位にし、自律神経を整えリラックスさせる働きがあるため、不眠の方にお薦めです。夜ご飯に納豆を取り入れたり、みそ汁を飲むと良いでしょう。
【2】発酵食品・発酵調味料を取りましょう
 睡眠の質を上げるために腸内環境を整えると良いです。発酵食品、発酵調味料に含まれている乳酸菌が腸内の善玉菌の餌になり腸内環境の改善に役立ちます。腸では脳内の神経伝達物質「セロトニン」の9割が作られているため、腸内環境を整えると腸から脳への情報伝達、体内のさまざまな神経伝達に役立ち、自律神経が整うため睡眠の質が上がるでしょう。みそ、しょうゆ、キムチ、ヨーグルトなどに含まれています。おやつにヨーグルトを取り入れるのもお勧めです。
【3】トリプトファンを取りましょう
 睡眠を促すホルモンのメラトニンは、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質、バナナなどに含まれるトリプトファンから作られます。トリプトファンを朝ご飯で取ると入眠を促すメラトニンの分泌が促進され、睡眠の質を上げる効果が期待できます。時間がない朝は、バナナ、またはヨーグルトだけでも食べると良いでしょう。
 規則正しい生活を送ることも自律神経を整えるために大切です。生活習慣や睡眠環境を整えながら対策をしていきましょう。

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栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。

反射神経を鍛える

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 ちょっとした段差や何かにつまずいて転びそうになることはありませんか。とっさに反応する能力が衰えていると、手や足の動作が遅れて頭を打ってしまったり、変な体勢で倒れてしまったりしてけがをする可能性が出てきます。
 今回は、手足の動きをいろいろ変化させて反射神経を鍛える体操をご紹介します。集中力や瞬発力、判断力が鍛えられ、脳トレにもなります。一見シンプルな動きですが、思った以上に難しいかもしれません。
 アイデア次第で手足の動きの組み合わせはいくらでも広がります。無理のない範囲で、楽しみながらチャレンジしてみましょう。


手指足指を同時に動かす

(1)いすに座って行います。両手の親指を立て、同時に両足の親指も立てます。足指は床から持ち上げるイメージでOKです。指を立てて下ろすという動きを1セットにして、15回繰り返します。

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(2)両手の人さし指を立てると同時に、両足の親指以外の4本の指を立てます。この動きを1セットにして、15回繰り返します。

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ポイント
ゆっくりでよいので、できるだけリズミカルに行いましょう。「イチ、ニ、サン……」と声を出しながら行うと、音の刺激が耳から入り、脳トレ効果がアップします。