2019年11月28日 (木)

菜園の冬越し いろいろな工夫で長く収穫を楽しむ

園芸研究家●成松次郎

 寒さに向かい、冬野菜の収穫や越冬させる野菜の防寒対策など、大切な作業が控えています。
 冬の晴夜には地面や野菜から熱が奪われ、急激に温度が下がります。これを放射冷却といい、寒害を起こすことがあります。
[被覆資材で防寒]トンネルや不織布のべた掛けは、防寒効果が高いので、上手に使いましょう。ただし、トンネルの密閉は日中に気温が上がり、軟弱に育ってかえって耐寒性を低下させます。穴開きフィルムの利用や裾を少し開けておいても防寒効果があります(図1)。
[身近な材料を使う]北風を防ぐだけで、野菜周辺の気温を高める効果があります。畝を東西方向に作り、畝の北側は10cm程度に土を盛ると良いでしょう。ササタケを畝の北側に野菜を覆うように斜めに立てる方法は、先人の知恵です(図2)。
[土寄せなどの工夫]ダイコン、カブ、ニンジンは、地上に出ている肩に土寄せして寒害を防ぎます。ハクサイやカリフラワーは、外葉の葉を内側に縛って包みます(図3)。イチゴ、エンドウは株元に落ち葉や刈り草を敷いて防寒します。
[保存・貯蔵]キャベツ、ハクサイを畑や庭で保存するには、株をぴったり並べ、わらや落ち葉で覆い、その上にむしろを掛けておきます。雪の多い地方では、ビニールなどで屋根掛けします。ダイコン、ニンジンは葉を切り落とし、深さ30cmくらいに埋(い)け込みます。
 サトイモ、サツマイモは、排水の良い所に深さ50~60cmの穴を掘り、サトイモでは子芋、孫芋を崩さないように逆さに埋け、サツマイモは芋づるを付けたまま埋けて、30cmくらいに盛り土して、上をシートで雨よけします(図4)。なお、温暖地では、芋類は発泡スチロールのトロ箱に入れ、冬の利用に備えます。また、サトイモは畑から掘り上げなくても、土を厚く掛けておけば、十分冬越しできることもあります。

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※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。


足し算指曲げで脳を活性化

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 数を数えるときに指を曲げるのは、子どもの頃から変わりません。おなじみの動作も、曲げる順番を変えるだけで、脳にぐっと刺激が入ります。数を数えるときには、できるだけ声に出して行うと、さらに活性化されてお勧めです。
 この体操は指の働きや腕の筋肉、神経なども使いこなしていきますので、集中力アップと血行促進にも役立ちます。指の曲げ伸ばしの機能は大切です。ゆっくりで構いませんので、しっかりと正確に動かしましょう。
 最初は秒針の動きに近い速さを目安に練習してください。慣れてきたら、徐々にスピードアップさせるといいですね。


左右の指をずらして数える

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(1)左手の親指だけを先に曲げます。この状態が「足し算指曲げ」の構えです。

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(2)「いち」で両手同時に1本ずつ曲げます。左手が2本、右手が1本曲がります。

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(3)「に、さん……」と順に曲げていき、「よん」で左手の指は全部曲がります。そこから今度は指を伸ばしていきます。「ご」で左手の小指は伸びています。

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(4)「じゅう」まで曲げると元の構えに戻ります。

反対に、右手の親指を先に曲げておき、同様に行いましょう。

2019年10月30日 (水)

ナベヅル

ナベヅル

●日本生態系協会

 日本を代表する鳥といえば、「ツル」は上位に来るのではないでしょうか。白く美しい姿で、頭のてっぺんが赤い、あのタンチョウをはじめ、世界に全部で15種いるツルのうち、なんと約半分の7種が日本に飛来していることはあまり知られていません。日本は世界を代表するツル大国なのです。
 ツルは、日本全国の水田などに餌を食べに訪れる身近な存在で、民話にもよく登場しています。江戸期には幕府が天皇家への献上品としていたため、特別な存在でもありました。
 特に、鍋のススがかかったように見えるその姿から名付けられたナベヅルは、繁殖地のロシアや中国などから秋に日本や韓国などに渡って越冬する全長90~100cmほどの小型のツルで、日本が世界最大の越冬地です。しかし、明治以降は狩猟が一時的に野放しになったことや、人々の暮らしが変化し、ツルたちが好む水田や湿地、谷津などの環境が失われていき、すみにくい状況になってしまいました。
 現在、世界にいるナベヅルの8割以上に当たる1万羽以上が鹿児島県の出水市に飛来しています。その大群は圧巻ですが、1カ所に集中してしまうと、あぜ崩れや食害などの農業被害(現在は効果的な対策が取られています)や、鳥インフルエンザなどの感染症による絶滅の危険性が心配されます。これを受け、環境省による生息地分散の検討が行われています。地域の農家の方をはじめとした住民の協力を得て2番穂や生き物が豊かになるツルに配慮した農法を行ったり、寝ぐら環境を整えたりすることで、最近ではかつての生息地だった和歌山県から中国・四国地方でも、その姿が見られています。
 ツル大国・日本に住んでいても、彼らを見たことがない人も多いのではないでしょうか。生き物にも配慮した農業を心掛けることで、動物園や図鑑の中の存在ではない、本当の姿を、あなたの町でも見られる日が来るかもしれません。

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右脳体操で創造力を高める

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 パソコンの普及に伴って、デスクに座ったままの時間が長くなりました。一方で運動量は減少しがち。体の各器官は動かさないと疲労もたまりやすくなり、能率も低下してしまいます。デスクワークの合間に手指体操を行って、脳を刺激してみましょう。
 人間の脳は右脳と左脳に分かれています。右脳は創造力や企画力、左脳は計算力や分析力を受け持つ脳です。そして、右手は左脳と、左手は右脳と密接な関係にあります。また、多くの人は右利きで、左脳を活発に動かすことが多いといえます。
 今回は、左手の指先を1本ずつ動かす体操で、右脳へエネルギーを送り込んでいきます。気を付けたいのは、動かしている指以外の指は動かないように、しっかりと伸ばした状態で行うことです。指によっては難しい動きもありますが、無理なくできる範囲で構いません。デスクの前だけでなく、会議や打ち合わせなどで煮詰まったときなどにも行ってみるのもお勧めです。


左手の屈伸体操

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(1)「いち」で人さし指の第2関節を曲げます。

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(2)「に」で人さし指の指先の付け根を曲げ、手のひらと直角方向に伸ばします。

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(3)「さん」で再び人さし指の第2関節だけを曲げます。

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(4)「よん」で人さし指の指先を伸ばします。この「いち、に、さん、よん」を5回繰り返します。ゆっくりで構いません。残りの3本の指でも同様に行います。

2019年9月27日 (金)

蟋蟀戸に在り

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋

 一年間を24に分けて季節を表す二十四節気に加えて、その二十四節気をさらに三つに分けて季節を表す七十二候というのがあります。10月8日は二十四節気の寒露(かんろ)です。寒露の中の3番目の七十二候は「蟋蟀(キリギリス)戸に在り」で、10月19日です。昔はコオロギのことをキリギリスと呼んだそうで、コオロギなど秋の虫たちが戸口で鳴き始める頃という意味です。
 10月は、昼間はまだまだ暑い日もありますが、朝晩はだいぶ涼しくなります。秋の虫たちの声を聞くと、いっそう季節の歩みが感じられるようになります。次の二十四節気は霜降で、霜が降りる時期も近づき寒い冬へ向かう入り口ともいえます。
 「キリギリスとにあり」と聞いたら、「アリとキリギリス」を思い出して、アリに見習って冬への備えでも始めましょう。

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「指先たたき体操」で脳の血流アップ!

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 手指の運動を繰り返し行うことによって、脳の血流はどんどんアップしていきます。脳の働きを拡充するばかりか、リフレッシュ効果もあります。
 単純な動きを繰り返すだけではなく、覚えた動きに変化をつけたり、動かす回数を変えたりすることで、脳の神経細胞の減少を防ぐことにつながります。
 今回の指先たたき体操は、左右の指と指をたたくだけのとてもシンプルなものです。たたく順番や速さ、回数を変えて行うと、脳にとっては違う運動を覚えることになります。気楽に実践できますので、ステップ1だけで終わらせず、ぜひステップ2まで行いましょう。


ステップ1とステップ2を併せて行いましょう

ステップ1

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(1)両手の指先を合わせて構えます。

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(2)親指の指先をトントンと10回たたきます。

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(3)次に人さし指の指先を10回たたきます。同様に他の指先同士も10回ずつたたいていきます。(1)~(3)の動きを3セット行います。


ステップ2

たたく回数や順番を自分で決めて繰り返したたきます。

ポイント
動作はリズミカルに!

2019年8月29日 (木)

煮物 (キッチン防災術)

食文化・料理研究家●坂本佳奈

 暑い時期に煮物というと、いつも驚かれるのですが、食べるときには冷やすか常温なので、熱くはありません。
 祖母はナスをたくさん収穫したら、煮物を作っていました。存命なら100歳を超える祖母が若かった頃は冷蔵庫などありませんでした。それでも夏はナスの煮物を食べていたそうです。
 ふたのできる鍋に、ナスをぎゅうぎゅうに入れて、昆布と、いりこを入れ、ナスの上がかぶるぐらいひたひたに水を入れて煮ます。鍋の大きさによって入れる水の量は変わります。直径20cmくらいの鍋で1・5Lぐらいでしょうか。そこに色が付くぐらいのしょうゆを入れ、ごくごく薄味になるように塩も入れます。煮詰まったら塩分が濃くなり、味も濃くなっていきます。そして一度グツグツと煮立ったら、弱火にして、ナスが軟らかくなるまで1時間ほど煮ます。
 作ったその日に食べられますが、次の日の方が味が染みておいしいです。ふたをして置いておき、次の朝また火を入れて10分ほど煮立てたら冷まして、その日の夜に冷やして食べます。1人でナスが二つ三つぺろりと食べられてしまう、夏から秋にかけての味覚です。朝に夕に、少し蒸し暑く心配なときは昼も、何度も煮返して火を入れることで、冷蔵庫がなくても食べられたそうです。油がないので冷蔵庫に入れてキリッと冷やしてもまた美味です。
 給食などは衛生上、基本的に即日調理、即日食べ切りですが、家庭では火を入れて持たせる昔ながらの食べ方はいかがでしょうか。ただし、とろみのある物、例えばカレーなどは冷えるのに時間がかかり、夏場は次の日に食べるのは食中毒の危険があります。煮物は透明だった汁が濁っていたり、酸味が出たら腐っているので食べてはいけません。煮汁がさらっとしている物なら煮返すことで長持ちします。昔の暮らしを思い出して、体験してみるのも「防災」の体験になります。

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季節の変わり目も健やかに

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 手首の曲がる部分には、内側と外側にそれぞれ3カ所ずつの重要なつぼがあります。内側のつぼは呼吸器系、外側のつぼは内臓や消化器系と関係が深いといわれています。これら六つのつぼに同時に刺激を与える体操で、季節の変わり目の不調に備えましょう。
 正確につぼの位置を探す必要はありません。反対側の指で手首の曲がる部分を押さえるだけでOKです。つぼを押さえた状態で手首を返せば、さらにつぼに刺激が入ります。このとき、押さえる指に力を入れ過ぎないことがポイント。手首が動かせる程度に力の加減を調整しましょう。
 まだ暑さが残る時期。夏の疲れが出やすく、不調が起こりやすい時期でもあります。不調や痛みが起こる前に手首体操をマスターして、日々続けるとより効果的です。


手首のつぼを押す

ステップ1

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(1)右手首の内側は左手の親指で、外側は人さし指で押さえます。手首の力を抜いてリラックスさせます。そのまま15秒間、右手首を上下に優しく振り、手首のつぼを刺激します。同様に左の手でも行います。


ステップ2

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(2)右手首全体を左の手指で押さえた状態で、右のこぶしを握ります。鼻からゆっくり息を吸います。

(3)ゆっくり息を吐きながら指先と腕を伸ばします。そして息を吸いながら指を握り、(2)に戻り、5回往復します。同様に左手首でも行います

2019年7月30日 (火)

予防したい熱中症

健康科学アドバイザー●福田千晶

 暑い夏に予防したい熱中症。特に屋外での作業中には気を付けたいですが、家の中でも熱中症になる人が多いので要注意です。
 人の体は、暑さなどで体温が上がりそうになると汗をかきます。汗は皮膚の上に水分が出て、その水分が蒸発するときに、体の熱を奪って適度に冷やしてくれます。ところが、体内の水分が不足して、汗が十分に出なかったり、疲れやストレスで発汗や体温の調節機能が低下して汗がうまくかけなかったりと、こうした要因で体温が上がってしまうと、熱中症になります。
 暑い環境で過ごすときは、十分な水分と塩分などのミネラルを取っておくことが大切です。汗で徐々に水分が失われるので、水分は小まめに取っておくことが望ましいです。適度な塩分や水分の吸収を速やかにする糖分を含む経口補水液も用意しておきたいものです。屋外での作業や運動には、スポーツドリンクを持参するのもお勧めです。
 朝ご飯を食べることも熱中症予防に大事です。食事では、エネルギー、塩分などのミネラル、食事に含まれる水分などを取っています。朝食を抜いてしまうと十分な水分やミネラル、エネルギーが補給しにくく、暑い環境での作業は無理があります。
 アルコールは液体ですが、水分補給にはなりません。アルコール飲料やカフェイン飲料には利尿作用があり、飲むことでトイレの回数が増えます。ですから、アルコールの飲み過ぎなど状況によっては脱水を進行させてしまいます。
 屋外の作業中も休憩時間中は日陰で風通しの良い涼しい場所で休みましょう。室内でも暑い日はクーラーで室温を下げるように心掛けましょう。室温の好みは個人差がありますが、熱帯夜になる地域では夜間もクーラーを使用して室内温度は28度以下の設定が良いでしょう。睡眠もしっかり取って、疲れをためないことも熱中症予防には有効です。

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指先のつぼ刺激で夏冷えを防ぐ

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 指には全身の健康に密接に関係するつぼが集中しています。爪の付け根にあるつぼを総称して「井穴(せいけつ)」といい、東洋医学では自律神経のバランスを整えるポイントと考えられています。
 熱中症対策などの観点から、暑い時期は小まめな水分補給はとても大事です。しかし、冷えた飲み物ばかり飲んだり、冷房の効いた室内で長時間過ごしたりすることは、体を冷やし不調を引き起こす原因にもなります。つぼの刺激で自律神経の働きを整えて、巡りを良くして水分の偏りを改善させましょう。
 この体操は電車の中や外出先でも簡単にできます。ぜひ習慣にして、元気に夏を乗り切りましょう。

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井穴(せいけつ)


指先のつぼをもみほぐす

ステップ1

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(1)右の親指と人さし指で、左の指の爪の生え際付近を押さえて10秒ほどもみほぐします。5本の指、どの指から行っても問題ありません(以下同様)。

(2)右の親指で、左の指の爪を上から押さえるように10秒ほどもみほぐします。

ステップ2

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(3)右の指を曲げて人さし指と中指で、左の指先の第1関節あたりをしっかり挟みます。

(4)しっかり挟んだまま、左右にキュッと引っ張って指を離します。(1)から(4)の動きを反対の指5本に同様に行います。