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2023年12月

2023年12月27日 (水)

しっかり食べて冬の健康な体づくり

栄養士●吉田理江


 正月太りで体重が戻らないという悩みを抱える方も少なくありません。焦って食事を抜いてしまうと、基礎代謝が低下して痩せにくくなります。体調不良を招く恐れがあるため、食事を抜くのは危険です。今回は、「食べながら」健康な体づくりに役立つ栄養素を二つお伝えします。
■ カリウム
 体内の余分な塩分を排出する働きがあるカリウムは、むくみ解消効果が期待できます。おせち料理など、塩分の取り過ぎが原因で体がむくみ、体重が増えた方にはお薦めの栄養素です。かんきつ類の果物、ジャガイモ、切り干し大根、アボカド、ホウレンソウなどに多く含まれているカリウムは、水に溶け出しやすい性質があるため、野菜からカリウムを取る場合は、生野菜、汁物などにして汁ごと取るのがお勧めです。おせち料理を食べた後のデザートにミカンを食べたり、サラダにアボカドをのせて食べるのも良いでしょう。
■ 炭水化物
 体や脳を動かすエネルギー源となる炭水化物は、健康な体づくりに必要な栄養素です。米、パン、麺類などの炭水化物は太るというイメージがあるかもしれませんが、炭水化物は、糖質+食物繊維の総称です。炭水化物を抜くと食物繊維の摂取量が減り、便秘を招いてしまう恐れがあります。便秘は、直接的には体重増加につながりませんが、便秘で老廃物が腸内にたまると、有害物質が発生しドロドロの血液が体内を巡ります。質の悪い血液には脂肪が蓄積されやすくなるため、3食で炭水化物を取りましょう。そして、便秘になると吹き出物ができやすくなります。美しい肌を保つためにも炭水化物は必要な栄養素です。忙しいときは、レトルトのご飯を活用すると良いでしょう。
 栄養素はチームで働きます。野菜、米だけを食べるのは控えましょう。肉、魚などのタンパク質、油などの脂質も取り、健康な体づくりをしたいですね。

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栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。

指先マラソンで脳への血行を促進

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 寒い季節は外に出るのもおっくうになりがちです。活動不足を補うためにも、効率良く短時間で血行を促進できる体操をご紹介します。
 手首も回転させ、指先をこすり合わせながら動かします。脳の血流をアップさせ、創造力や記憶力も高める効果が期待できます。
 繰り返し行う習慣を身に付け、脳の若さを保ちたいですね。ゆっくりで構いませんので、正確な動作を心がけましょう。慣れてくると楽に動かせるようになりますよ。


いずれかの指先を合わせる
(1)〜(5)の動きを5回繰り返します。

(1)右手の人さし指と左手の親指、右手の親指と左手の人さし指を合わせます。

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(2)右手の人さし指と左手の親指は支点として付けたまま、右手の親指と左手の人さし指を離します。

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(3)右手の親指を手前へ、左手の人さし指は奥へ回転させ、上で指先同士を合わせます。

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(4)右手の親指と左手の人さし指は支点として付けたまま、右手の人さし指と左手の親指を離します。

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(5)右手の人さし指は奥へ、左手の親指は手前へ回転させ、上で指先同士を合わせます。

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ポイント
1セット5秒程度の速さで練習し、少しずつ速く動かしてみましょう。