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2024年10月

2024年10月28日 (月)

野菜もの知り百科「ヤーコン」(キク科スマランサス属)

土壌医●藤巻久志


 ヤーコンは南米アンデス原産の芋類で、アンデスポテトの別名があります。ベランダでも10号(30cm)以上の鉢や大型プランターで簡単に栽培できます。草姿が似ているのでキクイモと間違えやすいですが、ヤーコンはスマランサス属、キクイモはヒマワリ属です。
 現在は、植物の分類はゲノム分析によるAPG分類体系が主流になり、ヤーコンはポリムニア属からスマランサス属になりました。昭和時代に出版された植物関係の本は、科名や属名が現在のものと違うことが多くあります。
 品種や天候などによっても違いますが、ヤーコンは地下部に100~200g程度の塊根を10個程度付けます。ダリアやサツマイモに似た形で、生では食べられそうに見えませんが、皮をむき薄く切ってサラダにすると美味です。切り口は空気に触れると褐変してしまうので、酢水などにさらしてから使いましょう。英名がYacon strawberryというように甘みがあり、梨やレンコンのようなシャキシャキとした歯触りです。
 この甘みはフラクトオリゴ糖で、腸内の善玉菌を増やします。コレステロール値の改善や糖尿病の予防効果などが期待できます。フラクトオリゴ糖と、多く含まれる繊維質は便秘解消にも役立ちます。
 塊根はポリフェノールも豊富に含んでいます。ポリフェノールは皮にも多く含まれているので、皮をきんぴらにするのも良いでしょう。果肉のシャキシャキ感は加熱しても楽しめ、豚肉との相性は抜群です。
 葉を乾燥させてお茶にすると血糖値を下げるといわれているため、血糖値が気になる人にもお薦めです。
 まさにヤーコンは健康野菜です。それなのにスーパーの野菜売り場に並ばないのは、外観があまり良くないことと、食べ方が分からないからでしょう。この「野菜もの知り百科」がヤーコン普及の一助になれることを祈っています。

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藤巻 久志(ふじまき ひさし)
野菜研究家、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。

お目覚め体操・手足と目でグーパー

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 気温が下がってくると、目が覚めたときに手や足の指がこわばって動かしづらくなった経験はありませんか。原因は、むくみ、冷え、ばね指、ホルモンバランスの乱れ、関節リウマチや膠原(こうげん)病などいろいろと考えられますが、軽く動かしているうちに少しずつ解消されるようでしたら心配ありません。
 今回は、朝、爽やかに目覚めるための体操をご紹介します。心臓から遠い目や指先を小さく動かしていきます。手と足だけでなく目も使って、脳と全身の筋肉を目覚めさせましょう。


手足と目を開いて、閉じて

(1)起床後目を閉じたまま、あおむけの姿勢で行います。腕を胴体から少し離し、足は腰幅より広く開いて爪先を外側に向けます。そのままゆっくりと深い呼吸を3回繰り返します。鼻から吸い、口または鼻から吐きましょう。

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(2)目を閉じたまま、3秒ほどかけて手足の指を軽く握ります。

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(3)目を開き、3秒ほどかけて手足の指をゆっくり伸ばし、パーの形にします。
(1)〜(3)を5回程度、動きがスムーズになるまで繰り返します。

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ポイント
手をパーにするときは、手のひらを上に向けましょう。