2025年2月26日 (水)

脳トレ! 手足の体操 疲れを取る体操で熟睡へ

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 知らず知らずのうちにたまっているのが疲れです。頑張り屋さんほど心身をいたわる時間を取ることを忘れがち。今回は、その日の疲れはその日のうちに取り、良質な睡眠へと導く体操をご紹介します。
 寝付きが悪いときは、就寝前に手足の血行を促進して温めると安眠を誘うようです。指先包みの体操に足指の動きを加えて、全身の血行を促進させます。これにつぼ刺激を組み合わせて疲れをさらに癒やします。手足が温まり、気持ち良いと思う程度に繰り返しましょう。


●指先包みと足指体操
(1)手のひらを合わせて上下にこすります。右手を上にずらしたところで、右手の指先を曲げて、左手の指先を包み込むように握ります。同時に、右足の指を曲げます。

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(2)右手の指先を伸ばし、手のひらをこすっていき、左手を上にずらします。このとき、左手の指先を曲げ、右手の指先を包み込むように握ります。同時に、右足の指を伸ばし左足の指を曲げます。

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(応用)
ゴルフボールやクルミを用意し、足を動かしながら、足の裏で転がせばつぼ押し効果も期待できます。

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野菜もの知り百科 クレソン(アブラナ科オランダガラシ属)

土壌医●藤巻久志

 一般庶民がナイフとフォークで食事をすることが少なかった時代、ビーフステーキの付け合わせといえばクレソンでした。クレソンは欧州原産で、日本へは明治時代初期に渡来しました。帝国ホテルやホテルニューグランドが外国人向けに使用したのが先駆けです。昭和初期にビフテキの銀座スエヒロが開店すると、クレソンの消費が急に伸び出しました。
 平成になると手頃な価格でステーキを提供する店が増え、付け合わせもクレソン以外にニンジン、ジャガイモ、ブロッコリー、ホウレンソウ、インゲンなどが使われるようになりました。激安店では、野菜は一年中入手できる冷凍品が多いです。
 ワサビやマスタードなどと同じシニグリンという配糖体を含み、殺菌・解毒作用があるとされます。独特の爽やかな辛みが肉のしつこさを和らげ、食欲を増進させます。辛みのあることから和名をミズガラシやオランダガラシといいます。
 クレソンはフランス語で、英語ではウオータークレスといいます。ウオータークレスやミズガラシの名前のように水生植物です。種子繁殖もできますが、栽培の多くは栄養繁殖で行われています。茎を水に漬けるとすぐに発根するほど繁殖力が強く、野生化したクレソンが全国各地のきれいな水辺や湿地で見られます。初夏にかわいい白色のアブラナ科独特の十字花を咲かせます。
 サラダ、おひたし、あえ物、炒め物、天ぷらなどにも利用できます。ベータカロテン、ビタミン類、ミネラル類などを豊富に含み、がんや老化の予防効果が期待されています。
 搾り汁は血行促進や皮膚細胞活性化の効果もあるので、アルコールで薄めて頭皮に塗ってマッサージすると発毛促進効果があるともいわれます。クレソン入りの発毛剤やシャンプーも販売されています。

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藤巻 久志(ふじまき ひさし) 野菜研究家、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。

2025年1月29日 (水)

野菜もの知り百科 ニンジン(セリ科ニンジン属)

土壌医●藤巻久志

 ニンジンやパセリなどの種は、セリ科独特の強い香りがします。この香りを嗅ぐと昭和30年代の薄暗い種苗店にタイムスリップします。当時の種苗店は量り売りで、顧客の目の前の升で量る種が信用できると考えられていました。少し山盛りにしてもらい、買う人は得した気持ちになりました。袋詰めの種はよろず屋(雑貨屋)の委託販売で、一段低く見られていました。
 ニンジンはアフガニスタン原産で、東西に伝わり東洋系と西洋系になりました。日本にはシルクロードを経て、江戸時代初期に長根種の東洋系が渡来しました。団塊の世代が小学校の図工の時間に描いたニンジンはゴボウのように細長いものでした。長根種はニンジン臭さがあり、子どもが大嫌いな野菜の一つでした。掘り上げも流通も大変なため、昭和40年代には「金港四寸」や「黒田五寸」などの短根種の西洋系が主流となりました。
 四寸は約12cm、五寸は約15cmで、根長を意味します。農業では今でも尺貫法が多く使われています。作付面積も10aや1000平方mよりも1反や1町の方が分かりやすいです。ビニールハウスを建てるときも間口3間、奥行10間の30坪などといいます。
 最近は、子どもも健康志向の大人もニンジンジュースを喜んで飲むようになりました。ベータカロテンが豊富で甘く、癖が少ない短根種の品種改良が進んだからです。
 ベータカロテンの「カロテン」は英語の「キャロット」からきていて、がんや動脈硬化などを予防する効果があるといわれています。油に溶けやすく、炒め物など油で調理すると吸収が良くなります。ベータカロテンは表皮のすぐ下に最も多く含まれているので、できるだけ皮はむかないようにします。
 ニンジンは料理に赤色を添え、食欲を増進させてくれる欠かせない野菜です。徳島県、千葉県、北海道など、収穫時期の違う産地リレーによって周年供給されています。

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藤巻 久志(ふじまき ひさし)
野菜研究家、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。

体を動かすためのヒント 手軽に体操 歌って足踏み、レッツ、トライ!

日本体育大学准教授●伊藤由美子

 暦の上ではもうすぐ立春を迎えますが、まだまだ寒い日が続きそうですね。外出時は防寒対策に加え、路面の凍結などで転倒することがないよう足元に気を付けてお出かけください。
 東京消防庁によると、2023年に「ころぶ」事故によって救急搬送された高齢者は約6万7000人といわれています。また、発生場所の約6割が住宅などの居住空間でした。高齢者の場合、転倒による骨折などの影響でその後の生活が一変する可能性もあります。家の中でつまずいたり、滑る所はないか、居間や玄関、廊下・階段、寝室、浴室などを見直してみましょう。
 さて、今回はいすに座った状態で足踏みをしたり、脚を引き上げたりする運動をご紹介します。童謡『雪』を歌いながら体を動かしてみましょう。「♪雪やこんこ あられやこんこ 降っては 降っては ずんずん積もる」。リズムに乗せて、歌いながらレッツ、トライ!


●レッツ、トライ! 足踏み+脚を上げる運動


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(1)いすに座って準備をします。
(2)リズムに合わせて足踏みをしましょう。
(3)右脚を引き上げて、膝をタッチします。
(4)(1)の姿勢に戻ります。
(5)左脚を引き上げて、膝をタッチします。
(6)(1)の姿勢に戻ります。

2024年12月27日 (金)

脳トレ! 手足の体操 手のひら2回転で脳の血行促進

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 手のひらにはたくさんのつぼがあります。今回は、手のひらを回転させ多くのつぼをこする体操を紹介します。皮膚に刺激が与えられ、血管が拡張して血行を促進させます。腕や肩の筋肉をひねるので、肩や首の凝りほぐしにも効果的です。
 手のひらを回転させるときは鼻から息を吸い、腕の伸ばし始めとともに口から息を吐き、伸ばし切ったときには息も吐き切ります。ゆっくりでよいので丁寧に行いましょう。


手のひらをこすりながら動かす

(1)両手を合わせ、手のひらの中心を軸にして離れないようにしながらそれぞれ反対方向に回転させます。

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(2)両手首をそのまま回転させながら、腕を下に伸ばしていきます。

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(3)腕を下へ伸ばし切ったら、手のひらが離れないように(1)の位置に戻していきます。

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(4)同様に(1)の位置から、(1)とは反対方向へ回転させ、戻します。

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(1)〜(4)を5回繰り返します。

おいしく食べて美しく 食べ物で冷え性対策

栄養士●吉田理江

 日に日に寒さが厳しくなってくるこの頃は、冷えに悩む方にとってはつらい時期ですね。今回は、冷え性対策にお薦めの食べ物を三つお伝えします。

■ ショウガ
 ショウガの辛味成分ジンゲロールには、血管を拡張させて血行を良くする働きがあるため、冷え性対策にお薦めの食材です。ジンゲロールは、加熱するとショウガオールに変化します。ショウガオールは胃腸を刺激し、内臓の働きを活発にするため、生で食べるより加熱して食べると体の中から温まるでしょう。汁物、炒め物に加えるとおいしく食べながら冷え性対策ができます。

■ カボチャ
 カボチャに含まれるビタミンEには、末梢(まっしょう)血管を拡張させて血行を良くする働きがあります。血行不良による冷え性や肩凝り、頭痛などの改善効果も期待できる栄養素です。ビタミンEは、強い抗酸化作用や抗炎症作用があるため、美しい肌をつくりたい人は積極的に食べると良いでしょう。料理が苦手な方は、冷凍カボチャを電子レンジで加熱し、マヨネーズや麺つゆであえると手軽に食べられます。

■ 長ネギ
 長ネギの白い部分に多く含まれている硫化アリル(アリシン)は独特の香りや辛味のもととなる成分です。体温を高めて血行を促進させる働きがあります。体温が下がると免疫機能が低下し、風邪、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるので、感染症対策にもお薦めです。斜めに薄切りにした長ネギを電子レンジで加熱し、ごま油、鶏がらスープのもとであえるとおいしく食べられます。
 生活習慣の見直しとバランスの良い食生活で、冬の時期を乗り切りましょう。

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栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。


2024年11月29日 (金)

野菜もの知り百科「イチゴ」(バラ科オランダイチゴ属)

土壌医●藤巻久志

 原則として野菜は草本、果物は木本です。イチゴは、木質化しないバラ科の草本なので、野菜に分類されます。イチゴは果物店でも売られているため、果実的野菜とも呼ばれています。リンゴや桃などもバラ科の果物で、花弁はみんなイチゴと同じ5枚です。
 イチゴの可食部分は花托(かたく)という花の付け根が太ったものです。本当の果実ではないので偽果ともいいます。イチゴの本当の果実は表面の粒々で、その中に種が一つずつ入っています。
 イチゴの旬はクリスマスや正月がある冬だと思っている人が多いですが、季語は初夏です。花は露地栽培では同じバラ科のサクラの開花頃からボツボツと咲き出します。
 イチゴの出荷の最盛期が冬になったのは、ビニールハウスと暖房機の普及によるものです。それまではイチゴの産地といえば、冬の太陽熱を利用する石垣イチゴで有名な静岡県でした。今はほとんどがハウス栽培なので、産地は全国各地にあります。
 日本初の品種は19世紀末に新宿御苑で育成された「福羽(ふくば)」です。昭和時代は米国から導入された「ダナー」と兵庫県農業試験場が育成した「宝交(ほうこう)早生」が主力品種でした。平成時代になると産地独自の育種が進み、より甘くより大きな品種が開発され、栃木県の「女峰」と福岡県の「とよのか」が東西の横綱になりました。
 イチゴは野菜の中ではトップクラスのビタミンCを含んでいます。イチゴを1日5、6粒食べれば風邪の予防になるといわれています。へたを取って長時間水に漬けておくとビタミンCが減少するので、へたを付けたまま短時間で洗いましょう。
 イチゴから出る生ごみはへただけです。追熟や食べ頃の判断の必要もなく、包丁もまな板もいりません。イチゴは甘く適度に酸味があり、彩りと香りも良く、老若男女に最も人気のある「フルーツ」の一つです。

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藤巻 久志(ふじまき ひさし)
野菜研究家、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。

お目覚め体操・ 足指で数字書き

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 爽やかに、体に優しい目覚めにするための手足体操第2弾です。
 今回は、足の指で数字を書きます。その日の日付を書くことで、さらに脳に刺激を与えることができます。ポイントは、心臓や脳から遠い指先を小さく動かし、脳の目覚めも意識すること。足がつったり痛みがあったりする場合は、無理をせず中止してください。
 足指体操は、高齢者の転倒リスクを軽減するともいわれます。毎日続けると良いでしょう。不規則な生活は爽やかな目覚めにはつながりません。規則正しい生活習慣も意識しましょう。


足指と足首を動かす

(1)起床後に目を閉じたまま、あおむけの姿勢で行います。腕を胴体から少し離し、足は腰幅より広く開いて爪先を外側に向けます。そのままゆっくりと深い呼吸を3回繰り返します。鼻から吸い、口または鼻から吐きましょう。

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(2)目を軽く開き、小さく足首を動かしながら両足の親指で数字を書きます。数字は何でもよいですが、最初は「12月3日」などと日付を書くと良いでしょう。動かしにくい足の方の親指は数字を逆に書く(鏡文字)と簡単です。

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(3)右膝を曲げて両手で抱え、足首を小さくゆっくり回します。左回し、右回し、それぞれ10回ずつ回します。左足も同様に行います。

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(4)静かに左足を(1)の位置に戻し、同じように深呼吸を3回繰り返します。


ポイント
(3)の動きは速さや回数よりも、足指を意識しながらゆっくり動かすことが大切です。

2024年10月28日 (月)

野菜もの知り百科「ヤーコン」(キク科スマランサス属)

土壌医●藤巻久志


 ヤーコンは南米アンデス原産の芋類で、アンデスポテトの別名があります。ベランダでも10号(30cm)以上の鉢や大型プランターで簡単に栽培できます。草姿が似ているのでキクイモと間違えやすいですが、ヤーコンはスマランサス属、キクイモはヒマワリ属です。
 現在は、植物の分類はゲノム分析によるAPG分類体系が主流になり、ヤーコンはポリムニア属からスマランサス属になりました。昭和時代に出版された植物関係の本は、科名や属名が現在のものと違うことが多くあります。
 品種や天候などによっても違いますが、ヤーコンは地下部に100~200g程度の塊根を10個程度付けます。ダリアやサツマイモに似た形で、生では食べられそうに見えませんが、皮をむき薄く切ってサラダにすると美味です。切り口は空気に触れると褐変してしまうので、酢水などにさらしてから使いましょう。英名がYacon strawberryというように甘みがあり、梨やレンコンのようなシャキシャキとした歯触りです。
 この甘みはフラクトオリゴ糖で、腸内の善玉菌を増やします。コレステロール値の改善や糖尿病の予防効果などが期待できます。フラクトオリゴ糖と、多く含まれる繊維質は便秘解消にも役立ちます。
 塊根はポリフェノールも豊富に含んでいます。ポリフェノールは皮にも多く含まれているので、皮をきんぴらにするのも良いでしょう。果肉のシャキシャキ感は加熱しても楽しめ、豚肉との相性は抜群です。
 葉を乾燥させてお茶にすると血糖値を下げるといわれているため、血糖値が気になる人にもお薦めです。
 まさにヤーコンは健康野菜です。それなのにスーパーの野菜売り場に並ばないのは、外観があまり良くないことと、食べ方が分からないからでしょう。この「野菜もの知り百科」がヤーコン普及の一助になれることを祈っています。

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藤巻 久志(ふじまき ひさし)
野菜研究家、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。

お目覚め体操・手足と目でグーパー

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 気温が下がってくると、目が覚めたときに手や足の指がこわばって動かしづらくなった経験はありませんか。原因は、むくみ、冷え、ばね指、ホルモンバランスの乱れ、関節リウマチや膠原(こうげん)病などいろいろと考えられますが、軽く動かしているうちに少しずつ解消されるようでしたら心配ありません。
 今回は、朝、爽やかに目覚めるための体操をご紹介します。心臓から遠い目や指先を小さく動かしていきます。手と足だけでなく目も使って、脳と全身の筋肉を目覚めさせましょう。


手足と目を開いて、閉じて

(1)起床後目を閉じたまま、あおむけの姿勢で行います。腕を胴体から少し離し、足は腰幅より広く開いて爪先を外側に向けます。そのままゆっくりと深い呼吸を3回繰り返します。鼻から吸い、口または鼻から吐きましょう。

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(2)目を閉じたまま、3秒ほどかけて手足の指を軽く握ります。

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(3)目を開き、3秒ほどかけて手足の指をゆっくり伸ばし、パーの形にします。
(1)〜(3)を5回程度、動きがスムーズになるまで繰り返します。

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ポイント
手をパーにするときは、手のひらを上に向けましょう。