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2022年8月31日 (水)

貧血は美容の大敵。体調不良の原因にも

健康科学アドバイザー●福田千晶

 貧血とは血液中のヘモグロビンが減った状態です。ヘモグロビンは酸素を吸着して全身に運搬するので、貧血になると体内の酸素が不足して、息切れや立ちくらみ、ふらつき、疲労感、動悸(どうき)や息切れ、意欲低下などの症状を感じることがあります。
 さらに肌や爪や髪にも貧血の影響が及びます。顔色が悪くなる、肌の染みができる、ニキビができやすい、爪が変形したり折れやすくなる、抜け毛などが現れることもあります。つまり、貧血は全身状態を悪くする上に、美容の大敵でもあるのです。
 貧血の原因は、いろいろありますが、女性は月経により血液が失われるため、貧血になりやすいといえます。他にも胃腸の病気で出血が続いていたり、悪性腫瘍など重篤な病気で貧血になる可能性もあります。まずは、定期的な健康診断で貧血の有無を調べ、貧血の人は医療機関を受診し原因を調べましょう。
 鉄は血液中のヘモグロビンの材料なので、鉄が欠乏するとヘモグロビンが十分には作られず貧血になります。貧血になりやすい女性がダイエットや偏食などで摂取する鉄が足りないと鉄欠乏性貧血が起こりやすくなります。
 食品の鉄には2種類あり、動物性食品の赤身肉(豚肉、牛肉など)、レバー、魚介類に含まれる「ヘム鉄」は体内での吸収率が良いのでお薦めです。農作物の小松菜やホウレンソウなど緑黄色野菜や豆類に含まれる「非ヘム鉄」は体内での吸収率が低めです。しかし、「非ヘム鉄」も一緒にビタミンCや肉類などのタンパク質を摂取すると吸収率が上がり、効率良く鉄を吸収できます。暑い時期はサッパリ系の炭水化物中心の食事が多く、鉄不足になっていた人も多いはずです。この時期に食生活を見直し、バランスの良い食事で貧血の予防や対策を心がけましょう。

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