秋の肌荒れ対策
栄養士●吉田理江
夏が終わり秋が深まるにつれて、肌の不調を感じることはありませんか? 原因は、夏の紫外線による影響でダメージを受けた肌に、乾いた空気が肌の乾燥を進行させるからです。今回は、乾燥肌を改善し、美肌効果が期待できるお薦めの栄養素を三つご紹介します。
■ 脂質
脂質は体を動かす細胞膜の主成分で、体を動かすエネルギー源になる栄養素です。不足すると肌が乾燥するため、乾燥肌対策には欠かせません。オイル、ナッツなどに含まれている脂質は、取り過ぎると肥満や脂質異常症を引き起こしますが、取り過ぎなければ美肌づくりの味方になる栄養素です。間食にナッツを食べるときは、1日当たり20粒程度(150〜200kcal)を目安に取ると良いでしょう。
■ ビタミンA
ビタミンAは皮膚の健康をサポートする働きがあるため、美肌づくりには欠かせない栄養素です。パプリカ、トマト、カボチャなどの緑黄色野菜に含まれるベータカロテンは、だいだい色の色素成分で、体内で必要量に応じてビタミンAに変換されます。ベータカロテンは、油と一緒に取ると吸収率が高まるため、油炒めやサラダにドレッシングをかけて食べると良いでしょう。
■ ビタミンB6
ビタミンB6は、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質の分解、合成を助け、皮膚や粘膜の健康維持に働きます。ニンニク、赤ピーマン、ピスタチオ、マグロ(赤身)、玄米などに含まれており、不足すると肌荒れなどを招くため、秋の肌荒れ対策には欠かせない栄養素です。主食を玄米にしたり、炒め物を作る際にニンニクを加えると手軽に取れるでしょう。
欠食するとこれらの栄養素が不足しやすくなってしまいます。3食しっかり食べて美しい肌を保ちたいですね。
栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。