暑い時期こそ、食事からの水分量を増やそう
食育インストラクター●岡村麻純
暑い時期は、子どもも大人も水分不足が心配です。水分は喉が渇いてから摂取するのでは少し遅いです。喉の渇きを感じてから冷たい飲み物をガブガブ飲んでしまうと、胃にも負担がかかってしまいます。汗をかくこの時期だからこそ、小まめな水分補給が必要です。
厚生労働省が掲げている「健康のため水を飲もう講座」によると人の体は1日に2・5Lの水が失われているそうです。そのうち体内で作られる水分は0・3L。食事からの摂取が1・0L、つまり残りの1・2L、コップ約6杯分は飲み水から摂取しなければなりません。
ちなみに現在私は母乳育児中。より水分補給が欠かせないため、1日8回ほどはコップ1杯の水やお茶を飲むように心がけています。
体格や運動量などにもよりますが、実は子どもも、幼児で1日1・0~1・5L、小学生では1・5~2・0Lの水分補給が必要とされています。さらに子どもの小さな胃を思うと、より小まめに摂取することが望ましいのですが、子どもが意識的に小まめな水分摂取をするのは意外と難しいものです。喉の渇きを感じてから一気飲みをすると吐き戻してしまうこともありますが、それでは余計に体内の水分を失ってしまいます。
子どもたちには、小まめな水分補給をするよう声かけをするとともに、意識しなくても水分摂取ができるよう食事から気を付けています。お勧めしたいのが、食事から摂取する水分量を増やすことです。1日3食プラスおやつの時間の水分量を増やすだけで、自然と子どもの水分摂取量を増やすことができます。わが家では、食事の際は必ずスープやみそ汁を付けるようにしています。暑い時期こそみそ汁は陰ながら活躍してくれるのです。また、パンよりもご飯の方が水分含量は多いため、米中心の食事にするだけでも水分摂取量は増えます。
岡村 麻純(おかむら ますみ)
食育インストラクター
お茶の水女子大学食物科学講座卒業
大学では食育をテーマに研究