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2016年4月26日 (火)

オクラ~手軽にできる有機ベランダ栽培

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明治大学特任教授●佐倉朗夫

 オクラは暑さに強く日本の夏には最適です。他の野菜が夏バテする中で青々と生育し、10月上旬まで栄養豊富な実と黄色いきれいな花を楽しませてくれます。さらに、害虫被害を抑制する効果も期待できるので、夏の有機コンテナ栽培の一つはオクラにしましょう。
 種まきは5月に入り地温が上がってから行います。購入苗を植えてもよいですが、直根性のために植え傷みすることもあります。オクラの種は皮が堅いので、一晩水に漬けてからまくと発芽が良くなります。
 まず、コンテナの土に、缶コーヒー(200ml入り)の空き缶などを使い、深さ1cmの種をまくくぼみを付けます。間隔は15cmで、コンテナの長さが60cmの場合は4カ所にまくことになります。種は1カ所に4粒まき、周りの土を寄せて種の上に薄く掛け(覆土)、軽く手で押さえ(鎮圧)、水やりをします。
 この後、種をまいたへこみを除いた全体に枯れ葉や枯れ草をごく薄く敷き、乾燥を防ぎます。
 4~5日で発芽するので、本葉が3~4枚になったら2本に間引き、本葉5~6枚で1本立ちにします。間引きははさみを使い地際から切り取ります。
 コンテナ栽培では畑で育てるほど草丈は伸びませんが、倒れたり傾いたりしないように長さ1mほどの支柱をそれぞれに立て、支柱同士を横に連結し倒れないようにします。
 オクラは肥料を多く必要とし、収穫も長期にわたるため、肥培管理が重要です。追肥は、最終間引きどきと花が咲きだしてから2週間に1回の割合で行います。4株当たりぼかし肥料20gをコンテナの縁に沿って株の両側に均等に施します。水やりは生育が旺盛な真夏にはほぼ毎日になります。
 枯れ上がった下葉は早めにはさみで切り取り、収穫は果実の長さ8cmを目安に若取りすることで、木への負担が少なくなり実付きが良くなります。