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2016年12月27日 (火)

スノーアップル

一般財団法人日本気象協会●檜山靖洋

 冬の日本海側は、世界の中でも雪の量が多い地域です。冬の間、農作業ができない地域もあります。でも、雪がたくさん積もっていることを逆手に取った農産物もあります。
 リンゴの生産が盛んな長野県の菅平では、11月から4月にかけて雪が降りやすく、1m以上の雪が積もることもあります。その菅平では、秋に収穫したリンゴを雪の中で保存し、春に販売するものがあります。その名もスノーアップルです。雪の中は温度が0度から1度くらい、湿度は90%に保たれます。温度0度くらいでもリンゴは凍ることはありません。冷蔵庫に保存するよりも、みずみずしさが保たれ、甘味も濃くなるということです。
 「雪下にんじん」など、雪の下で甘味を増す農作物は他にもあります。電気も使わず、エコな保存方法で、春にもおいしい果物や野菜が食べられたらいいですね。

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