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2018年9月

2018年9月28日 (金)

みそ汁の栄養

管理栄養士・雑穀料理家●柴田真希

 ご飯のお供といえば、やはりみそ汁。ご飯やみそ汁を飽きたと感じることはありませんから、日本人に欠かせない料理の一つです。昨今の「減塩思考」から控える人がいるということも耳にしますが、みそ汁の栄養ポイントをご紹介しましょう。
 みそ汁の調味料である、みその原料は「大豆」です。大豆に塩やこうじを入れて発酵させた物がみそになります。大豆はタンパク質の他、ビタミンB群をはじめとしたビタミンやマグネシウム、カリウムをはじめとしたミネラル、食物繊維を豊富に含むことはご存じだとは思いますが、これが発酵されることによりタンパク質がアミノ酸に分解され、消化されやすくうま味も増すなどのメリットがあるのです。
 気になる塩分は、みその種類にもよりますが10~13%くらいで、淡色辛みそで大さじ1杯当たり2・2gです。2人分で300ccのだし汁に対して大さじ1杯のみそを溶かせば、1人分1g強で済みます。
 みそ汁には具材を入れますが、野菜や芋などにはカリウムが含まれます。カリウムには血圧を安定させる作用があり、高血圧予防には欠かせません。また、ワカメなどの海藻にはマグネシウムが含まれ、代謝を促してくれます。カリウムやマグネシウムはゆでると流れ出てしまうため、丸ごと取れるみそ汁は生活習慣病予防に役立つといえるでしょう。塩分が気になる人は具材を多めに。汁の量を減らすことができ、野菜が多く取れるので一石二鳥です。
 みそ汁はご飯と一緒に食べることが多いですが、ご飯に不足しがちな必須アミノ酸のリジンがみそには豊富に含まれています。さらに、ビタミンC、β-カロテンなどのビタミンは米には含まれませんが、みそ汁に旬の野菜をふんだんに使うことで補給できます。ご飯にない栄養素も補給できるみそ汁は、ご飯と最高の組み合わせなのです。

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柴田真希(しばたまき) 株式会社エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。管理栄養士、雑穀料理家、フードスペシャリスト、1級惣菜管理士、健康食育シニアマスター、漢方養生指導士(漢方スタイリスト)。著書に『女子栄養大学の雑穀レシピ』(PHP出版)『おなかやせ定食』(主婦の友社)などがある。

右脳体操で創造力を活性化!

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 普段の生活の中で、良い考えが浮かばない、気の利いた言葉が出てこない、そんなときには、左手を動かして右脳を活性化させましょう。
 脳は左右対称の臓器ですが、左右で働きが異なります。左脳は、読み・書き・話す・計算など言語や文字の認識、論理的な思考を司っています。一方、右脳は、音楽・図形・映像の認識など、発想や直感といった芸術的な分野に関係しています。
 脳の左右の働きを上手に使いこなしたいものですね。手指を動かすことで、脳は活性化するといわれています。しかし、私たちの生活はどんどん便利になり、手作業は減る一方。特に左手や左指は意識して動かす必要があると考えます。
 今回ご紹介する体操は、指先を合わせる小さな動きですが、脳の活性化には効果的です。
 時計の秒針の動きに近い速さで行いましょう。速ければ速いほど脳に刺激が入りますが、まずは正確に動かすことを心掛けてください。


指を曲げて指先合わせをしましょう

ステップ1

(1)親指の指先と人さし指の指先を合わせます。合わせたときを「1」とします。

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(2)人さし指の第1関節を曲げて親指で人さし指の爪を押さえます。押さえたときを「2」とします。

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(3)再び「1」で指先を合わせます。「1、2、1、2」と繰り返します。

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ステップ2

同様の動きを、親指と中指、親指と薬指、親指と小指でも行いましょう。合わせる指先や合わせる回数を変えて、いろいろなパターンが可能です。脳をフルに使って活性化させましょう。