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2018年10月

2018年10月26日 (金)

和食に欠かせないお米

管理栄養士・雑穀料理家●柴田真希

 「和食」はユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、忙しい日々を過ごしていると、毎日・毎食の食事がおろそかになってしまうこともあるのではないでしょうか。五穀豊穣(ほうじょう)や実りの季節を迎える秋に和食文化の保護・継承の大切さについて考えようと制定されたのが「和食の日」である11月24日(いい日本食の日)。あらためて、和食文化とはどのようなものか考えてみましょう。
 まず初めに、一汁三菜を基本とする食事スタイルです。和食は米飯を主食とし、汁・菜・漬物によって構成されます。味付けはだしのうま味をベースとし、しょうゆやみそ、酢などの伝統的な調味料を用いて作られます。このような形を取ることで、自然と理想的な栄養バランスになるといわれています。
 さらに日本には四季があり、海・山・里と豊かな自然が広がっています。各地で地域に根差した食材を利用する地産地消の文化。また年中行事などを行い、郷土料理が振る舞われます。このような料理で食卓を囲むことで地域や家族が育まれていくのです。
 食べる姿勢も大切で、同じアジア圏でも中国や韓国では箸以外に汁物などをいただくときはスプーンやれんげなどを主に使用しますが、日本は「箸」中心です。さらに自分用の箸や茶わんがありますが、一汁三菜と自分用に盛り付けられた料理をいただく日本独自のもので他国に少ないスタイルともいわれています。
 「単品食べ」「糖質オフ」など偏った食事や、コンビニや外食ばかりといった「バランスの取りにくい食事」など和食の良さを忘れていないでしょうか。いま一度、旬の食材に目を向け、ご飯中心に汁や漬物などバランス良く家族みんなで食べるなど、食べ方にも気を付け「食べ物をいただく」ことに感謝しましょう。

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柴田真希(しばたまき) 株式会社エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。管理栄養士、雑穀料理家、フードスペシャリスト、1級惣菜管理士、健康食育シニアマスター、漢方養生指導士(漢方スタイリスト)。著書に『女子栄養大学の雑穀レシピ』(PHP出版)『おなかやせ定食』(主婦の友社)などがある。

指先のつぼ体操で適正体重に

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 親指と人さし指の指先のつぼを刺激することで、胃腸に刺激を与え、体調を整える体操です。
 親指は呼吸器系、人さし指は消化器系の経絡(気と血液の通り道)があります。
 食欲の秋に体重オーバーが気になる方にはダイエット効果が、食が細くてもう少し太りたい方には食欲がほど良く戻るように働き掛けます。無理な運動や食事制限などストレスのかからない手軽な手指体操で、適正体重に戻してみましょう。
 リズミカルに時計の秒針に合わせた速さで行えると理想的ですが、まずはゆっくりでも正確に動かすことを心掛けてください。左右の指先が同時に付かないように注意してください。慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、尺取り虫のようなユーモラスな指の動きが楽しい体操です。


尺取り虫のようなユーモラスな動き

(1)親指と人さし指の指先を合わせます。

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(2)その状態のまま、右の親指を離し、左右が付いている人さし指の下に付けます。

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(3)右の人さし指を離し、上方に伸ばします。

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(4)左の親指を、右の親指と左の人さし指が付いている下に付けます。

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(5)左の人さし指を離し、右の人さし指に付けます。これで(1)と同じ形です。

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(6)(5)の状態のまま、次は左の親指を離して、(1)から(5)を左右反対の指で行います。この動きを繰り返します。

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