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2020年10月30日 (金)

入浴で体を癒やす

健康科学アドバイザー●福田千晶

 徐々に気温が下がり、農作業でも朝夕は寒さを感じることもあるでしょう。
 そんな寒さを癒やしてくれるのが入浴です。シャワー浴だけではなく、やはり湯につかって温まることがお勧めです。湯に入ると、まず温まる、つまり温浴効果があります。そして、血行が良くなります。体の隅々まで、酸素や栄養分を届けてくれるのは、血管の中を流れる血液です。各部位で生じた老廃物を回収してくれるのも血液です。
 血管を流れる血液は体内の大事なライフラインです。血行が良くなると、血液によって全身に豊富な酸素や栄養が届けられ、老廃物はスムーズに運び去られます。体調管理に温泉を活用するのも良い方法です。各地の温泉ごとにさまざまな効能があります。自宅のお風呂でも、炭酸入りの入浴剤を入れれば、血管が適度に刺激されて血行が良くなります。
 湯につかることで、水圧のマッサージ効果もあります。水の圧力によって、腕や足にも軽い圧力がかかり、血行を助けてくれたり、むくみを解消してくれたりします。農作業などで同じ姿勢を続けていたために、疲れた筋肉も水圧で癒やされます。入浴後に足が軽くなっていることが実感できるでしょう。
 水は浮力もあるので、陸上で立ったり座ったりしているときに体を支えている筋肉も、水や湯の中では小さな力で体を支えられます。つまり、入浴中は筋肉もホッとできる時間となり、癒やし効果が倍増されます。
 夜は寝る90分くらい前に体温を上げておくと寝付きやすくなります。体が温まりそれが冷えていくと眠りやすいので、睡眠の悩みのある人も、夜のゆったり入浴はお勧めです。この時期は40度程度のぬるめの湯につかってリラックス、夜はぐっすり眠りたいですね。入浴後は水分補給を忘れずに。

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