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2024年5月

2024年5月29日 (水)

水神様、竜神様

田んぼソムリエ●林 鷹央


 田んぼの生きものたちには水が必要です。水があるおかげで冬には水鳥が訪れ、サンショウウオやアカガエルが産卵に来ます。春になればミジンコが湧き、水生昆虫やトンボ、小魚たちの餌になります。いろいろな生きものが田んぼに集まり、そこで生まれ、食べ、旅立ち、命が循環しています。生きものが多様だと、さまざまな腸内を通ってきた「うんち」で栄養いっぱいの土ができるから、水田稲作は毎年お米が取れます。
 でも外国へ行くと陸稲(おかぼ)といって、陸地でお米を作っている陸田にも出くわします。例えば、ラオスという東南アジアの陸稲を見てきたときの話です。なぜか陸稲の間にバナナの木が生えています。陸田では稲が栄養を1年で吸い取ってしまい、2年目は収穫量がガタッと減る連作障害が起きてしまいます。だから果実がなるまでに2年かかるバナナを間に植え、米→バナナ→米→バナナと収穫しているのだと。それを見て、水田ってすごいな! 日本は水も土も生きものも豊かなんだ! とあらためてありがたく思いました。だから昔から水源となる山や泉がある場所には水神様、竜神様という水にまつわる神様を祭って、大切に守ってきたのです。
 ソーラーパネルは発電はしますが、命の水を蓄えることはできません。やはり山には木々や森林が必要ではないかと思ってしまいます。


陸稲とバナナが植えられた斜面(ラオス)

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水源となる山の上に建てられた竜神様のほこら

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田んぼソムリエ
林 鷹央(はやし たかお)
三重県生まれ、東京育ち。「田んぼの生きもの調査」を通して全国の農村・学校で生物多様性や農・里山文化の意義を伝える。著書に『田んぼソムリエになる!』(安心農業株式会社刊)がある。

指先ストレッチ&爪先上げで 脳活性化と転倒予防

健康生活研究所所長●堤 喜久雄


 指には脳につながる多くの神経が集まっているため「第二の脳」といわれます。指を動かすことで脳に信号が送られ、この信号が脳の中枢神経を刺激し、思考力や言語力などを鍛えます。
 指先には全身の健康に密接な関係があるつぼも集中しています。離れた指先を合わせる動きは集中力と平衡感覚を鍛えることができ、さまざまな効果が期待できる健康体操といえます。
 今回の体操では爪先も上げることで、すねの筋肉も鍛えられます。年を重ねると敷居や小さな段差につまずきやすくなります。転倒を防ぐ一助にもなりますので、ぜひ楽しみながら覚えてくださいね。


指先に集中!

(1)背筋を伸ばしていすに座り、足の裏を床にしっかり着けます。膝の間はこぶし一つ分隙間を空けます。腕を曲げ、肩の高さで視界に入らない位置まで外に広げて軽く握ります。

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(2)人さし指だけを伸ばし、できるだけ指を見ないようにしながら左右から指先を近づけます。指先に集中して指の腹同士をできるだけ正確に合わせて軽く押して、人さし指の内側のストレッチを行います。同時に、足の爪先を上げます。

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(3)(1)の姿勢に戻り、(1)(2)を10回繰り返します。10回のうち4回以上、指先がピタッと合えば合格です。


【応用】
人さし指での体操に慣れたら、小指でもやってみましょう。

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