つゆ知らず
一般財団法人日本気象協会●檜山靖洋
9月7日は二十四節気の白露(はくろ)です。朝晩は冷えて、草や葉などに露が付く頃になりました。露に関することわざで「夜露が多ければ晴れ」や「朝露が降りると晴れ」などがあります。いずれも露が降りると晴れといわれます。
露が降りるのは、夜から朝にかけて冷えることが条件です。放射冷却が効くような気象条件のときです。気圧配置でいうと、高気圧に覆われたときになります。つまり、夜から朝にかけて露が降りるときは、高気圧に覆われているので、日中も晴れることが多いというわけです。
このような天気のことわざは、たくさんありますが、天気予報もなかった時代から伝わっているものも多いと思います。高気圧のことなど「つゆ知らず」とも、起こった現象から高い精度で天気予報をしていたのかもしれません。