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2016年8月 1日 (月)

雷を避ける方法

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌

 

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8月は、海に山に、家族でレジャーに行く方も多い季節ですが、そこで気になるのが天候の急変。遠くからゴロゴロという音が聞こえてきても、まだ遠いはず、と気にせずレジャーを続行する人もいれば、思わず物陰に駆け込む人もいるかと思います。でも、果たしてその判断は正しいのでしょうか?
 落雷事故は全国で年平均10~20人前後の被害者が発生し、死亡率の大変高い災害です。私は登山をよく行いますが、遠雷が聞こえてきたらすぐに山小屋などに避難するか、急ぎ下山するかして登山は中止します。
 ゴルフ場やグラウンド、河川敷、海上および海岸付近など、周囲に遮る物がない場合に人への落雷事故は多く発生しますが、雷が近づいてきた場合の避難場所として、木陰やあずまや、パラソルの下などは絶対に避けましょう。木やあずまやなどに落雷し、周囲数mに電撃が伝わり、近くにいると感電してしまいます。閉ざされた山小屋、車の中では電撃が表面を伝わって地表面に拡散するので内部に入れば安全です。
 建物内では柱や壁から1m以上離れていることも必要です。雷の音が少しでも聞こえてきたら、すでに危険地域に入っています。傘を差すことは厳禁。樹木からは枝を含めて4m以上の距離を置くこと。釣りざおやゴルフクラブなどは体から離し、一刻も早く安全な場所に移動しましょう。
国土交通省【レーダー・ナウキャスト】(携帯用)
http://www.jma.go.jp/jp/bosaijoho/m/radnowc/


和田 隆昌(わだ たかまさ) 災害危機管理アドバイザー。アウトドア雑誌の編集者の経歴を生かし、主に自然災害の防災対策を専門とする。各種団体や地域の団体と協力し民間側における現実的な防災対策を提唱。