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2016年9月29日 (木)

気球で観測

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一般財団法人日本気象協会●檜山靖洋

 天気予報は、今の空の状態がどうなっているか、その原因は何か、それがどう動くか予想することで、組み立てられます。気温や風向風速、降水量などの観測が大切です。
 地上の観測は、アメダスなど観測地点がありますが、上空の状態はどのように観測しているか知っていますか? 実は毎日、1日2回全国の16の地点で小さな観測器を入れた箱を付けた気球を揚げて、高度30kmまで観測しています。観測器からのデータは、電波で次々と地上に送られてきます。最初は直径1・5mほどの気球が、上空に揚がるにつれて膨張し、高度30kmくらいでは8mにもなります。そしてやがて割れて、観測器を入れた箱はパラシュートでゆっくり落下するという仕組みです。
 電波でデータを送るという現代の科学技術と気球を揚げるという昔ながらの科学を利用して、観測しているんですね。