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2016年9月29日 (木)

乾き目の原因とケア

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佐久総合病院名誉院長●松島松翠

 「乾き目」というのは、「ドライアイ」ともいいますし、また「疲れ目」といってもよいでしょう。さまざまな要因により、涙の分泌が減少したり、蒸発が亢進(こうしん)したりして、目の表面が乾いて、症状が現れる慢性の病気をいいます。
 ドライアイの症状は、目の不快感、目が疲れる、目が痛い、目が赤くなる、急に涙が出る、しょぼしょぼする、目を開けていられない、物が見えにくい、などです。
 涙には、「目の表面の乾燥を防ぐ」「酸素や栄養を目の組織に供給する」「ほこりや細菌などの異物から目を守る」などの重要な働きがあります。
 まばたきをすることによって、涙の分泌と入れ替えが行われ、目の表面は常に涙でぬれているのが正常な状態です。しかし、何らかの原因で涙の分泌が減少したり、蒸発が亢進したりして目の表面が乾くと、いろいろ症状が出てきます。
 その原因の一つにコンタクトレンズの使用があります。涙を分泌する作用が鈍り、涙の分泌量が減少します。人口涙液などを点眼する方法も必要になります。
 エアコンの使用も、空気が乾燥し、涙が蒸発しやすくなります。エアコンの風が直接目に当たると、さらに蒸発しやすくなりますので、特に注意が必要です。
 また、パソコン作業をしていると、どうしてもまばたきの回数が減り、涙が蒸発しやすくなります。何かを見ることに集中すると、まばたきの回数が減ります。通常、まばたきの回数は「3秒に1回」ほどですが、読書では「6秒に1回」くらい、パソコン作業では「12秒に1回」くらいに減少するといわれています。