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2017年2月28日 (火)

桜は寒暖が必要

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋

 桜が早く咲くか遅く咲くかは、気温が大きく影響します。春先に暖かければ早く咲くことが多いですが、暖かくても早く咲かないことがあります。
 桜は、夏に花の芽を作ります。秋になると「休眠」といって、花の芽はいったん眠りに入り成長を止めます。冬に寒さにさらされると、眠りから目を覚まし、その後は暖かさで成長し開花します。暖冬により寒さが弱いと、すっきり目を覚まさず、その後、暖かくなっても成長が鈍いことがあります。寝ぼけていると出掛ける支度が進まない人間と同じですね。
 冬には寒さにさらされることも必要です。特に温暖な地域で暖冬になると影響があり、伊豆諸島の八丈島では、開花が遅れただけではなく、満開にならないまま葉桜になってしまった年がありました。
 温暖化が進むと、その他の地域でも、きれいに咲きそろわないことが出てくるかもしれません。

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