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2017年4月 3日 (月)

認知症をオープンにする

公益社団法人●認知症の人と家族の会

■認知症の方
男性、42歳、要介護1
 初期の認知症である私は、見た目には普通の人と何も変わりがないため、物事を頼まれることもあります。しかし、それに応えようとしてもできないこともあり、そのことで全てが嫌になってしまいます。
 そこで私は、アルツハイマー型の認知症であることをオープンにしようと思いました。そのことを理解してもらうことで、サポートしてくれる人がたくさんいることを知ったからです。とはいえ、まだまだ認知症に偏見を持っている人もたくさんいます。そこで、両親や妻と娘たちに相談したところ、「あなた(パパ)は悪いことをしているのではないのだから、何も心配することはない」と言って賛成してくれました。私はその言葉で、オープンにしようと決めたのです。
 私は、自分が認知症になったことを恥ずかしいとは思っていません。好きでなったのではないし、なろうと思ってもなれるわけでもないのですから。別に何も周囲の人たちと変わりがなく、ちょっと記憶が悪いくらいで、これも個性だと思えばおかしくありません。認知症になったことを恥ずかしいと思うことの方が、ずっと恥ずかしいと私は考えます。
■アドバイス
 ご家族の理解と心強い支えがあったからこそ、認知症であることをオープンにする勇気を持てたのだとお察しします。それでも、いつまで仕事を続けられるかという不安はおありでしょう。認知症になっても周囲の人の少しの支えがあれば、「できないこと」ができるときもあります。それが自信にもつながるのでしょうが、決して無理をなさらず「今、できること」に全力を尽くされることを願っています。

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認知症の人と家族の会…http://www.alzheimer.or.jp