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2019年2月27日 (水)

めまいへの対処法

佐久総合病院名誉院長●松島松翠

 急に立ち上がったときに、目の前が暗くなったり、クラクラッとする立ちくらみ。これはなぜ起こるのでしょうか。これを防ぐにはどうすればよいでしょうか。
 めまいには、三つの種類があります。冒頭で述べたようなクラクラする立ちくらみは、めまいの中では最も多いものです。立ちくらみの主な原因は、起立時の急激な血圧低下で、脳への血流量が少なくなることです。普段から低血圧気味の方は、急に立ち上がらないように注意してください。もし症状が起きたら、横になって頭を低くしているのが良いでしょう。
 二つ目のめまいはふわふわするめまいです。体がふわふわ浮かんでいるような、またはふらふら揺れているようなめまいです。患者さんによっては、宙に浮いているように感じたり、柔らかいソファーの上に立っているように感じることもあるようです。
 これは過労や睡眠不足、ストレス、不安などで心身が不調なときに起きやすいとされています。その他、内耳の病気で起こったり、まれに脳の病気が原因の場合もあります。
 三つ目は、ぐるぐる回るめまいです。自分や周囲が激しく回転しているように感じます。このタイプのめまいは、主に内耳の病気が原因で起こります。メニエール病や前庭神経炎などがあります。
 対処法としては、十分に休んでもめまいが改善しなかったり、症状がつらい場合には、耳鼻咽喉科を受診してください。
 めまいと同時に、激しい頭痛が起こる場合、手や脚のしびれやマヒが出る場合、ろれつが回らない場合は、できるだけ早く救急外来や脳神経外科を受けてください。

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