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2021年6月30日 (水)

線香花火

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋

 梅雨が明けると夏本番です。例年7月後半に梅雨明けの地域が多くなります。お盆を過ぎると朝晩中心に夏に陰りが見えてきます。盛夏と呼べる期間はだいたい2~3週間と、日本の夏は短いものです。
 真夏の夜に静かに線香花火を楽しむのも良いですね。線香花火は火花の散り方が四つのステージに分けられます。初めは「牡丹(ぼたん)」。牡丹が咲き誇るように火花が力強く飛び出します。次は「松葉」。激しく直線的に火花が飛び出すさまが松の葉に例えられています。火花の勢いが弱まると、「柳」の葉のようにしなだれるようになります。最後は菊の花びらが散るように火花が落ちる「散り菊」です。線香花火は春から秋への歩みを表現しているかのようで、最後は燃え尽きるまで長く余韻を残します。
 線香花火を見ながら、季節の移ろいに思いをはせてみませんか。

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