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2022年5月

2022年5月30日 (月)

喫煙は老化を促進

健康科学アドバイザー●福田千晶

 喫煙は健康に悪いことは広く知られています。喫煙者はたばこを吸わない人に比べて寿命が約10年も短い上に、がんの原因になったり、動脈硬化を促進させたりします。さらに、たばこによって外見の老化も進ませて「スモーキングフェース(たばこ顔)」になってしまうと知ると、恐れる人も多いでしょう。
 喫煙を続けていると、特に口の周囲にしわが増えます。また、歯が黄ばみ、歯肉は黒ずみ、歯が抜け落ちる年齢もたばこを吸わない人に比べて10歳くらい早くなります。声もガラガラ声になりやすく、老けた印象になりがちです。口の周囲はたばこの害を直接受けやすい部位です。
 肌には染みやしわが目立ち、肌の弾力は乏しく、目の周囲のたるみも目立ってきます。髪の艶がなくなったり、白髪が増えやすくなるといわれています。
 喫煙によって赤血球に一酸化炭素が結び付いてしまい、酸素が結合できる部位が減り、体の各部位に運ばれる酸素が減るため、肌や髪、いろいろな臓器に運ばれる酸素が不足します。さらにニコチンの作用で肌の表面などの血管は収縮し細くなり、運ばれる血液が減りますから、各部位に届く酸素は不足するのです。その上、喫煙で活性酸素が増えて細胞の酸化を促進するので、肌のコラーゲンの生成を低下させるなどが原因で老化につながるのです。
 しかし、禁煙したことで、肌の状態が良くなったり、髪に艶が戻った人もいます。スモーキングフェースになることを避けたいなら禁煙が必要です。1日に1箱吸う人ならたばこ代が1日およそ600円、1年で約22万円、40年間吸うとその期間に値上がりもあるでしょうから、たばこ代はおよそ1000万円になると思われます。1000万円を吸って燃やしてしまう上に老化も進むのは、なんとももったいないと思いませんか?

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首・肩・背中の柔軟性アップ ステップ2

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 スマホチェックやデスクワークなどに夢中になって、長時間同じ姿勢を取っていませんか。顔が下を向いた姿勢、あるいは首や背中が前かがみの姿勢が続くと、首や肩が凝ってきます。このようなときは往々にして呼吸も浅くなっています。ひどいときは、頭痛や手のしびれ、目まいや吐き気、さらには腰にも負担がかかって腰痛を引き起こす場合もあります。
 大切なのは長時間同じ姿勢を続けない、悪い姿勢を固定化させないことです。そのためにも意識して姿勢を正し、適度な体操を行うことをお勧めします。前回に続いて、首・肩・背中の柔軟性を高め、これらの症状を軽減する体操をご紹介します。隙間時間に手軽にできる体操なので、毎日何度も行うと良いでしょう。


両腕を上に伸ばして首ひねり

基本の動き

(1)左右の指を組んで手のひらを上に向けながら、腕をしっかり伸ばします。体は前を向いた状態で、そのまま息を吐きながら、首だけを右へゆっくりひねります。

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(2)息を吸いながら首を元の位置に戻します。次に、息を吐きながら左へゆっくりと首だけをひねります。

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(3)(1)と(2)のセットを5回以上、リフレッシュできたと感じるまで行います。

ポイント
シンプルな動きだからこそ、ゆっくりと丁寧に味わうようにして行いましょう。呼吸を意識しながら、伸びたときの気持ち良さや、痛みや違和感など体の変化もチェックします。