すももの王様「貴陽」
大玉で紅紫色のすもも「貴陽」は、JAこま野管内の山梨県南アルプス市で生まれた品種です。平均で200g前後、大きなものは300gを超える重さがあり、“世界一重いスモモ”としてギネス世界記録に認定されています。
桃に匹敵する糖度と大きさ、酸味はやわらかく、果汁たっぷりの濃厚な味わいでスモモの評価を高めています。7月29日に初めて東京・大田市場で貴陽の品評会が行われ、最優秀賞は10万円(1箱6個)で落札されました!
栽培が難しい品種で、他のスモモに比べて3倍の労力がかかるといいます。人工授粉を5~6回繰り返してやっと結実し、雨に弱く裂果しやすいため一つ一つ傘かけをします。高品質な貴陽を育てるには、生産者のさまざまな工夫と努力が欠かせません。出荷期間は7月下旬から8月中旬まで。果皮にヒビ状の紋様が多くあり、その色が黄色味を帯びているもの、軸の周りを囲む筋が均一に入っているものがおいしく熟しているサイン。
完熟の貴陽は、赤みを帯びた濃い黄色の果肉から、甘い果汁があふれます。種離れがよくクシ状に切り分けると食べやすく、皮ごと食べても気になりません。大きさ、味わいと、今までのスモモのイメージをくつがえす貴陽をぜひ味わってみてください。