東京うどの取材に行ってきました
東京うどは山うどと違い、地下のムロと呼ばれる穴蔵で光をあてずに軟白栽培したもので、東京都立川市が主要産地です。立川市にある須﨑農園さんに取材に行ってきました。
ムロの中は温度や湿度が一定のため、外気温が入ったり、光が当たると品質が悪くなってしまうので、出入りは本来生産者に限られていますが、特別に取材のために入れてもらいました。
ムロは住宅街に囲まれた一角にあります。こんな所にあるなんて、まさに知る人ぞ知るです。空気を循環させるためのエントツを引き抜いて、ムロのふたをあけると、井戸のような人ひとりがやっと通れるくらいの穴が…覗き込んでも暗くて何も見えません。出入口に立てかけた梯子を3.5メートルくらい降りると、四方に横穴が掘られています。
その穴の中ですっくと伸びた白いうどが林立する姿が見えました。ろうそくのほのかな明かりで照らされた姿は幻想的でもあります。
なんと、このムロは50年前に生産者が手掘りしたものだといいます。
日光に当てた山うどと違い、色白で柔肌、スラッと長く伸びた姿が特徴です。
うど独特の香りとシャキシャキとした歯触りが絶品です。春を告げる食材として貴重な東京うどは、12月から出荷がはじまり、3~4月に旬を迎えます。