« 2020年12月 | メイン | 2021年2月 »

2021年1月

2021年1月28日 (木)

野菜もの知り百科:ルッコラ(アブラナ科キバナスズシロ属)

土壌医●藤巻久志

 イタリアやフランスなどでは、ムスクランという7種のベビーリーフミックスが食されています。いわば西洋版「春の七草」で、味や歯触り、葉形などを楽しみます。ルッコラ、エンダイブ、エスカロール、レタス、トレビス、マーシュ、タンポポが一般的です。中でもルッコラは辛味とゴマの風味があって欠かせません。
 世界中で消費されている野菜ですが、なぜか中国や韓国などの東アジアではあまり食されていませんでした。日本には中部地方で働くブラジル人が1980年代に普及させたといわれています。1990年代にイタリアンレストランチェーンがルッコラサラダやルッコラピザをメニューに載せたのも普及に拍車を掛けました。
 ルッコラはイタリア語で、英国やフランスではロケット、米国ではアルグラなどとも呼ばれています。和名はキバナスズシロ(黄花蘿蔔)です。スズシロはダイコンの古名です。ルッコラもダイコンも、アブラナ科共通の花弁が4枚の十字形の花を咲かせます。アブラナ科は以前、十字花科といいました。ルッコラの花は薄黄色や白色などがあり、花弁に紫色の脈が入る物が多いです。
 ダイコンに「練馬」や「桜島」などいろいろな品種があるように、ルッコラも世界中にたくさんの品種があります。草姿、開帳性、葉色の濃淡、葉の欠刻の深さ、辛味や苦味の強弱など。日本では立性で食味がマイルドな品種が主流です。
 独特な香りと薬効があるのでハーブにも分類されます。ビタミンCやカルシウムはホウレンソウの2~3倍あり、β‐カロテンも含み、風邪や血栓の予防効果があるとされます。
 ベランダの鉢やプランターで簡単に栽培できます。みそ汁の具やおひたしにもできます。サラダに入れるとワンランク上の味になります。

P24_02yasaimonoshiri_4c


藤巻久志(ふじまきひさし) 種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。


グーパーで頭の体操と血の巡りを促進

健康生活研究所所長●堤 喜久雄

 厳しい寒さと運動不足で血行不良になりがちなこの時期は、そのことによってさらに体が冷えてしまうという悪循環を起こしやすいものです。
 今回は、頭の体操も一緒に行いながら、楽しくできる血行促進体操を紹介します。体操をする際は、鏡の前で行うことをお勧めします。両手が真上に伸びているか、背骨が曲がっていないか、チェックしましょう。
 2秒間で伸ばし、2秒間で曲げるくらいのゆっくりしたペースで繰り返し、30秒ほど行いましょう。痛みが出る場合は無理して行わず、できる速さ、できる範囲で構いません。
 座ったままで行える簡単な体操なので、デスクワークや勉強の合間に行うと良いでしょう。


動きに合わせてグーパー

(1)両肩の位置で右手はグー、左手はパーで構えます。肘を少々後ろに引いて背筋も伸ばします。

P28_01teyubi_01_4c1

(2)次に両腕を前に伸ばし、右手はパー、左手はグーにします。

P28_01teyubi_02_4c1

(3)両肩の位置に戻します。そのとき元の構えと同じで、右手はグー、左手はパーです。

P28_01teyubi_03_4c1

(4)腕を真っすぐ上へ伸ばして、右手はパー、左手はグーにします。逆の動きで(1)に戻り、(1)~(4)を繰り返します。

P28_01teyubi_04_4c1

ポイント
動かすときには反動はつけず、「イチ、ニ、イチ、ニ」と声に出しながら行うとリフレッシュにもなりお勧めです。

応用
グーとパーを入れ替え、右手はパー、左手はグーで同じようにやってみましょう。