雨でも収穫…紀州の「梅」
6月になると、店頭に青々とした梅がたくさん並びます。
「南高梅」といえば、紀州特産の梅のトップブランド。収穫最盛期の和歌山県、JA紀南を訪ねました。
訪問前、何日も天気予報とにらめっこしましたが、その甲斐もなく当日は朝からどしゃぶりの雨。収穫をしていなかったらどうしようと心配しましたが、「この時期しかないですからね。雨でも毎日収穫していますよ」とのお返事で、いざ出発。そうなんです。梅の季節は梅雨の季節。雨を気にしていたらあっという間に梅の収穫期は終わってしまいます。
生産者の中田善久さんはカッパを着て、袖にも水よけのガードをし、黙々と収穫をしていました。「雨の中の作業も、より多くの方においしいと言っていただけたら、それが何よりです」と梅への愛情たっぷりの中田さん。
雨がしたたる枝の合間から、ぷっくりと大きく育った「南高梅」の実が顔をのぞかせています。果肉がたっぷりでやわらかい梅干しに仕上がる紀州自慢の品種です。その他にも小粒の「小梅」、梅酒にぴったりの「古城梅」など5月中旬から時期をずらしながら収穫が続きます。
その中に小粒で紅紫色をした「パープルクイーン」というちょっと珍しい品種がありました。梅酒や梅ジュースにすると、きれいなピンク色に仕上がるとのこと。5月下旬から6月上旬に収穫期を迎えます。JA紀南の直売所“紀菜館”で見つけたので購入し、家に帰ってから早速、梅酒を漬けてみました。2日後、少しずつピンク色に…。できあがりが楽しみ!
今年の梅の季節もそろそろ終わりです。それぞれの品種の旬は短いので、季節を逃さないように、また来年、5月の半ば頃からチェックしてみてくださいね。
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