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2011.06.16

種なしぶどうの元祖「デラウェア」

 6月下旬から出荷最盛期を迎えるという「デラウェア」の産地、島根県出雲市を訪れました。島根県は全国有数のデラウェア産地で、55年の栽培の歴史があります。「島根ぶどう」といえばデラウェア!

 デラウェアは他のぶどうに比べて小粒ですが、甘くてジューシー、種なしのプチプチ食感がたまらなく、食べやすいので子どもにも人気です。

 集荷場では朝6時から農家が選別・箱詰めして出荷したデラウェアを、検査委員が厳しく規格チェック。統一された高品質の「島根ぶどう」として、市場の高い評価を得ています。出荷の箱には、島根県出身のデザイナー・森英恵さんによる蝶がデザインされているのが特徴です。スーパーなどでデラウェアの箱を見たらちょっとチェックしてみてくださいね。

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縁結びの神様として知られる出雲大社がある大社町で、JAいずもぶどう部会の大社支部長をしている森山孝一さんのぶどう園にお邪魔することができました。

 ハウスの中に入ると、ふわぁ~~と体中がぶどう独特のあまーい香りに包まれます。たくさんのデラウェアが甘い香りを放ちながら収穫の時を待っています。

デラウェアは種がなくて食べやすいのが魅力。でも「種なし」という品種はないんです。「“ジベレリRimg1300 ン”という植物ホルモンの一種を利用することで種なしにするんです」と森山さん。このジベレリン処理は結実してから収穫するまでに、1房に2回施します。ハウスの中には何千、いや何万房もあるぶどう。気が遠くなるような作業です。

種なしぶどうの元祖として知られる「デラウェア」。半世紀以上愛され続けているのは、生産者のみなさんの並々ならぬ努力のたまものといえますね。

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